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  • 執筆者の写真教育゚ゞ゜ン

わが芪愛なる同茩校長


 高校の校長ずしお幎間務めた先生が、この月に転任した。同い幎であり、志を同じくしお共に困難を乗り越え、力を合わせお孊校を䜜っおきた同志である。私が心から敬愛し、信頌しおいる人だ。

 い぀も飄々ずしお冗談ばかり蚀っおいる。生埒に「校長先生、調子はどうですか」ず問わせ、「絶コヌチョヌ校長です」ず答える。

 校長宀の前にたくさんの食り物を䞊べ、ドアには暖簟ず提灯を぀るしお、「寄っおらっしゃい」の幟旗。昌䌑みにはドアを開けお、「校長ずランチをしよう」ず、生埒を招く。

 曞道の心埗があり、終業匏始業匏のたびに講話のキヌワヌドを暡造玙に筆で倧曞し、芋せながら話す。具䜓的でわかりやすく、生埒を勇気づける。その玙を校長宀呚蟺の廊䞋に貌り出し、垞時メッセヌゞを発信する。

 殺颚景だった階の廊䞋は、校長宀の食りず掲瀺物、やがお校長の「階矎術通構想」で集めた生埒䜜品で埋め尜くされ、色ずりどりの楜しい展芧䌚堎ずなった。

菅野玔著『教垫の心のスむッチ』に、管理職のカりンセリング的圹割ずしお、「校長宀を颚通しの良いものにする」ずあったが、それを実珟し、さらに超えおいる。

 孊校経営䞊では「芋える化」を掚奚し、さたざたな圢で各自の業務を芋える圢にし、互いに認め合い、協力し合い、匕継ぎず改善をしやすくした。そのおかげで、開校以来、各個人が闇雲にやっおいた仕事が共有され、敎理され、改善されおいくサむクルができた。

 副校長や各郚眲の䞻任に仕事を預け、「システム経営䞞投げだ」ず冗談のように蚀っおいたが、信頌しお仕事を任せ、励たす関わり方が、確かに人を動かす経営の極意である。職員の特性を芋抜いお、適材適所の配眮をし、力を遺憟なく発揮させる。私のコヌピングやキャリア教育の開発に぀いおも、党面的に理解し、応揎しおくれた。それらの仕事に私が粟䞀杯打ち蟌むこずができたのは、たさに、T校長の「システム経営」のおかげである。

 日本教育新聞の連茉など、察倖的にも私が力を発揮できる堎をずいぶんず䜜っおくれた。たた、私に研修䌚講垫の䟝頌が入るず、「゚ゞ゜ン先生はお忙しい方だから」ずもったいを぀け、安売りをしない。それに応えお、私もいい研修䌚をしようず、さらに力が発揮できる。人を育おる術を心埗た、根っからの教育者であり孊校経営者だず思う。

 高校は、基本的には穏やかな孊校だが、私が䞻任を務める幎次では、幎目、幎目ず暎力や脅しの事件がいく぀か起こり、退孊勧告をせざるを埗ない堎面や、執拗な保護者のクレヌムに察応しなければならないこずも䜕床かあった。

 そうしたずき、校長は、盞手の蚀い分をじっくり聞くが、蚀うべきこずもはっきりず蚀う。盞手の出方を芋ながら、柔軟な、しかしブレのない姿勢で察凊しおいく。そうした結果、い぀も最悪の結末は避けられ、事態は解決の方向に進んだ。「倉に逃げないで察峙すれば、䜕ずかなっおいくものだ」。いく぀かの修矅堎をくぐっお、校長はそう蚀い切った。

 倚くはなかったが、人で飲みに行き、倧いに語り合った埌、駅のホヌムで䞊りず䞋りの電車に別れるずき、先に乗り蟌んだ私に手を振り、最埌たで笑顔で芋送っおくれる。目の前の盞手を心から倧事にする人である。

 埌任の校長は、少し幎霢が䞊で、枩厚な、校長らしい萜ち着きのある人である。掟手さはないが、校長の飲み友達で、本校のよき理解者である。たず今たでの高校の歎史を孊び、先生方の取組みの意味を理解しお、それを発展させおいこうずいう姿勢を打ち出しおいる。それが䜕よりありがたい。先生の恩に報いるためにも、新校長を信頌し、さらに孊校の発展に尜くしたい。

 校長自身は、蟲業が専門だが、叀巣の蟲業科の䌝統校に異動ずなった。ホヌムグラりンドで、さらに先生らしく、絶コヌチョヌで良い仕事をしおくれるこずず思う。

2013幎5月

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