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  • 執筆者の写真教育エジソン

山口に招かれて(初めての瞑想実践講座)


 1月末に修士論文を提出し、2月中旬に教育催眠学会三重大会で研究発表をして、下旬には修論の口頭試問を終えた。そのあと、本業以外で私に残された課題は、教育催眠学会山口地区のご招待を受けて、一日研修会の講師を務めることであった。

 山口のO先生からは、ここ数年来学会でお会いするたびに、山口の研修会で私の瞑想(自律訓練法)実践を話すようにと、お誘いを受けていた。それがとうとう実現の運びとなったのである。

 お引き受けしたものの、私には若干、気後れがあった。というのは、5年前に教育催眠学会九州大会で自律訓練法による瞑想の体験を発表したのは、私にとっては絶頂期で、以来、体験の深さにおいて、その時期を越えることはできないでいるからである。発表からまもなく子どもが生まれ、いろいろな要因がからんで、生活パターンが変わってしまった。

 瞑想は、私の人生を左右するもっとも重要な習慣と考えているので、今でも座ることだけはつづけている。息子を早く起こすため、朝は時間が取れなくとも、息子を保育園に送り、家事を片づけた後、なんとか座るようにしている。ただ、かつてのような深いイメージの体験は、なかなかできなくなった。

 しかし、その現状を含めて、ありのままの経験を披露することに意義がある。求められているのは、超人的な成功談ではない。うまくいかないことも含めてこそ、説得力もあり、多くの人の参考になるであろう。実は本稿も、そんな気持ちで書きつづけているのだが、まさにそう腹をくくって準備を進め、3月13日、空路で山口へ向かった。

 話が決まってまもなくO先生は体調を崩され、当日も無理ということで、T先生がすべて準備してくださった。宇部市のホテルに一泊し、翌朝、T先生の車で会場へ向かった。元県立女子大教授のG先生が、現在校長をされている下関福祉専門学校の教室を、会場に提供してくださった。

 T先生、G先生の他、山口大会で懇意にお話ししたことのあるS先生、さらに、T先生の声かけで、熟年のご夫婦と40代の女性2人が一般から参加され、全部で7名の受講者だった。

 体験談をおりまぜながら、自律訓練法の基本から、リラックス練習を経て、イメージの実習をいくつかしてもらった。簡略化した自律訓練法の後、音楽を流し、ことばで大枠だけ与えながら、自発イメージを見てもらう。後で話し合いをすると、ものすごくのめりこんだと感激する人もいれば、全然できなかったと言いながら、イメージが勝手に動いていった様子を淡々と語る人もいた。

 昼食をはさんで5時間余り、参加者の熱意に支えられて、ありのままの自分を語り、のびのびと実習を展開することができた。

 お世話になった先生方に深く感謝したい。


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