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  • 執筆者の写真教育エジソン

3 人間関係スキル② 会話を楽しむ方法


 人間関係スキルを学ぶコーピング・リレーションタイム。3本柱の2つ目は「行動」単元で、会話や自己主張などの具体的方法を学ぶ。その際、やり方だけでなく、できるようになるまでの気持ちのステップに重点を置く。

 不登校にもいくつかのタイプがあるが、M高校の場合、内向的な生徒の割合が高い。そこで、「話がうまくないから会話が苦手」と考えている生徒に、「おしゃべりでなくても会話はできる」と実感させるプロセスを考える。それが、会話のスキル3回プログラムである。

  ①聴き上手になろう

  ②答え方の工夫

  ③質問をしよう

 第1に、うまく話せなくても、聴き上手になれば会話に参加できる。次に、質問されて答えるとき、ちょっと工夫するだけで会話が続く。3つ目に、自分から質問できれば、楽しい会話が弾む。

 例えば②答え方の工夫の1つは、「答えにプラスαを付け加えよう」。「家はどこ?」と訊かれ、「練馬です」で終わりにしないで、「アニメの街って呼ばれてるんですよ」とプラスαの情報を加える。すると相手は応答しやすく、会話が続く。

やり取りが一段落したら、今度は「きみの家はどこ?」と同じ質問を相手に返す。これも答え方の工夫である。

 話題が乏しいからと友達との会話でも緊張しがちだったある生徒は、この授業後、「一言付け加えたり質問を相手に返したりするだけで楽しく会話ができ、とても気持ちが楽になりました」と書いた。

 緊張して臨む会話は楽しめない。方法を知ることが安心を生み、よい結果につながる。

2011年9月19日掲載

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