教育エジソン2011年12月15日3 分初めての年次主任ふつうの高校では考えられないことだが、都立M高校に赴任して4年間、毎年、新1年生の担任をしてきた。1年次に置かれている学校設定科目コーピングの開発・実践に3年。さらに、「元気の出るキャリア教育」を目指して「産業社会と人間」(総合学科必履修科目)のプログラム改訂のために、もう...
教育エジソン2011年12月12日2 分14 授業展開の工夫① 1枚ずつ配るシートこれまで、学習・人間関係のスキルを学ぶ独自科目「コーピング」と、「産業社会と人間」の学習内容を具体的に紹介してきた。ここから3回は、それらに共通する授業展開の工夫を考えてみたい。 リレーションタイム(人間関係スキル)の本が出たとき、「これで、毎週プリントを印刷しなくて済みま...
教育エジソン2011年11月28日2 分12 キャリア教育③ 職業・上級学校の理解1年次キャリア教育科目「産業社会と人間」。年間の学習の大きな柱は、職業理解と上級学校理解の単元である。 職業理解では、まず「なぜ働かなければならないか」という本音の疑問に、きちんと答えたい。例えば、人が働くのはお金のためだけか。そこで、コンビニのおにぎりや音楽CDなど、グル...
教育エジソン2011年11月21日1 分11 キャリア教育② 目標実現シート1年次キャリア教育科目「産業社会と人間」では、高一の目標を立てる。立てただけで終わらず、本気で実行するために必要な考え方をまとめたのが、目標実現シートである。 まず目標と目的を書く。目標の先により大きな目的を意識し、目的に向うステップとして具体的な目標を置く。...
教育エジソン2011年11月15日3 分カットイメージ入門の授業小説の授業で、読書習慣の乏しい生徒もありありとイメージを浮かべて読む楽しみを知り、同時に、小説好きな生徒もより楽しく読みを深めていける学習方法はないか。それを長年考え続けて、実践の中から熟成したアイデアが、「カットイメージ読解法」である。...
教育エジソン2011年11月14日2 分10 キャリア教育① 自他発見から始まる不登校などの経験を持つ生徒たちに、学びに向う意欲を育むチャレンジスクールの実践。コーピングとともに1年次担任が取組むのは、キャリア教育科目「産業社会と人間(産社)」である。 チャレンジスクールは総合学科制をとるが、総合学科高校では、必修となる科目。教科書はなく各学校の工夫に...
教育エジソン2011年11月1日3 分考える力をつける小論文の授業M高校の国語科には、「小論文」という学校設定科目がある。大学などの推薦入試の小論文対策が目標だが、真のねらいは、目標を目指す過程で、論理的思考力をつけ、社会問題への視野を広げていくことにある。 4,5人の教員で持つその科目の内容を、2年間かけてほぼ固めることができた。出来上...
教育エジソン2011年10月24日2 分8 学習スキル③ 理解力がつく学習法学習スキルを学ぶコーピング・メソッドタイム。意味理解志向を育てるため、年間プログラムの後半は、理解力養成に力点を置いた「暗記ペン学習法」と「箇条書きトレーニング」に4時間ずつ充てる。これらは、いろいろな教科の学習で活用することで、理解の大切さが実感でき、自分で理解力を高めて...
教育エジソン2011年10月17日2 分7 学習スキル② 授業ですぐ役立つ技術学習スキルを学ぶ独自科目コーピング・メソッドタイム。年間プログラムの最初は、ふだんの授業にすぐ役立ち、工夫して学ぶことの意義を実感できるスキルを教える。例えば、黒板の文字を速く筆写するスキル、見やすいノートの書き方、漢字や英単語の記憶法、授業集中のコツ、定期試験に向けた学習...
教育エジソン2011年10月10日2 分6 学習スキル① 四つの学習観独自科目コーピングのもう半分はコーピング・メソッドタイムで、学習スキルを学ぶ。 教師の説明を聴いて理解する。ノートを見やすく書く。漢字や英単語を記憶する。試験に向け準備する…。そうした学習のスキルは、日々の学習経験の中で身につく。その経験自体が乏しかった生徒たちに、学習のス...
教育エジソン2011年10月3日2 分5 人間関係スキル④ 心身の緊張を解く人間関係スキルを学ぶコーピング・リレーションタイム。3本柱の最後は「情動」単元。リラックス法である。 ①呼吸法 呼吸を深くし、心を静める。 ②弛緩法 体の各部に力を入れ、抜くことで心身の緊張を解く。 ③イメージ法 目を閉じて心安らぐ風景を思い浮かべ、体感する。...
教育エジソン2011年9月19日2 分4 人間関係スキル③ 主張し理解しあう人間関係スキルを学ぶコーピング・リレーションタイム。「行動」単元の後半は「アサーション」で、適切な自己主張を意味する。 例えば、今朝買ってきたばかりで楽しみに読んでいた雑誌を、友達から「貸して」と言われた。今読んでいるのだから貸したくない。どうするか。...
教育エジソン2011年9月19日2 分3 人間関係スキル② 会話を楽しむ方法人間関係スキルを学ぶコーピング・リレーションタイム。3本柱の2つ目は「行動」単元で、会話や自己主張などの具体的方法を学ぶ。その際、やり方だけでなく、できるようになるまでの気持ちのステップに重点を置く。 不登校にもいくつかのタイプがあるが、M高校の場合、内向的な生徒の割合が高...
教育エジソン2011年9月11日2 分2 人間関係スキル① 人との出来事を柔軟に考える人間関係スキルを学ぶコーピング・リレーションタイムは、W大学の臨床心理学研究室との共同開発で、認知行動療法の考え方をベースにしている。 しかし、人間関係スキルとは何か。例えば、明るく挨拶する。人の話は素直に聞く。相手の気持ちを考えて話す。――そうした行動のしかたが重要である...
教育エジソン2011年9月4日2 分1 不登校生の思いに応える学校M高校は、チャレンジスクールと呼ばれる三部制の定時制高校である。不登校だった生徒などの高校生活へのチャレンジを支援するため、さまざまな取り組みをしている。 中でもユニークなのは、学校設定科目「コーピング」(1年次必修2単位)である。「対処法」の意味だが、コーピング・メソッド...
教育エジソン2011年5月15日3 分元気の出る校内研修会校内研修会は、外部の講師を呼んで刺激のある話を聞くのもいいが、一方で、現場の教員同士が互いの実践を交流し、高めあう研修こそ重要だ。しかし、型にはまった研究授業、研究協議では、今ひとつ元気が出ない。 そんなとき、吉田新一郎著『効果10倍の〈教える〉技術』(PHP新書)を読んで...
教育エジソン2011年1月1日3 分各地の先生方とつながるM高校の独自科目「コーピング」は、人間関係スキルのワークシートが出版され、さらに学習スキルも含めて教育関係の新聞・雑誌に取り上げられて、全国から問い合わせが増えた。 先日は、岩手県の定時制通信制高校の教員が集まる研修会に講師として呼ばれ、雪の盛岡で先生方と語り合った。不登校...
教育エジソン2010年8月15日3 分元気の出るキャリア教育へM高校で取り組んできた学校設定科目「コーピング」の開発・実践も、3年を経てひと区切りがついた。 人間関係スキルのリレーションタイムのワークシートは、早稲田の先生方との連名で、出版することができた。日々工夫を重ね、皆で実践した成果を、公にできた喜びは大きい。...