歌うことの楽しみ(独りカラオケ)
歌う、と言えば、中学時代の歌唱テストを思い出す。ピアノを弾く女性教員の横に1人立って、みんなの視線を感じながら、足はがたがた震えていた。音程に自信がなかった。 高校の芸術選択で音楽を選んだのは、美術で下手な絵が形に残るよりはましという、消去法による選択に過ぎない。それでも、...
アイデアのひらめく
瞬間が 何より幸せ
アイデアが人の役に
立てば 最高に幸せ
歌う、と言えば、中学時代の歌唱テストを思い出す。ピアノを弾く女性教員の横に1人立って、みんなの視線を感じながら、足はがたがた震えていた。音程に自信がなかった。 高校の芸術選択で音楽を選んだのは、美術で下手な絵が形に残るよりはましという、消去法による選択に過ぎない。それでも、...
25歳で高校教員になってから18年間、定時制ばかり3つの高校を経験してきたが、この4月の異動で、初めての全日制高校勤務となった。 異動先のT高校は、学力レベルで言えば中の上、しかも、まじめでおとなしい生徒が多い。授業は出るもの、教師の話は聞くものという姿勢ができている。当た...
40過ぎて運転免許を取るのは、ふつう、苦労すると言われる。私自身も、大幅な教習時間オーバーは覚悟の上だった。 しかし、考えてみれば、私は学習心理学を専門とする研究者の端くれで、イメージ・トレーニングの実践家ではないか。イメージを活用すれば、運転技能の修得は、より容易になるは...
現在私が住んでいるのは、埼玉県入間郡大井町(現ふじみ野市)というところで、池袋から東武東上線で川越のいくつか手前になる。地理的には所沢や狭山にも近く、少し車を走らせれば、たちまち、鬱蒼とした林やのどかな田園風景が広がる。最近購入したばかりのカローラ・スパシオという、ふくらみ...
前任校都立O高校で過ごした12年間の最大の思い出は、やはり文化祭であった。 体育館を会場として、3日間、定時制だけで各クラスがステージ発表を行なう。私が来る数年前、学校が荒れていた時代に、意欲ある先生たちが率先して始めた行事だという。...
11月中旬に、K高校定時制の文化祭 があった。日曜の午後半日で、各クラスが模擬店などを行なう。例年、校外の友人や近所の人、OBなどが集うので、規模が小さいわりにはほどほどのにぎわいである。 しかし、統廃合計画によってK高校定時制は今年度から募集停止となり、1年生がいない。規...
彼女は山田詠美の小説が好きだと言う。恋する人が好きな作家はとりあえず読んでみる。これは、恋愛のABCである。 というわけで、『ジェシーの背骨』という薄い文庫本を見つけて、通勤電車で読んだ。 11歳の息子ジェシーと父リックの父子家庭に、父の新しい恋人ココが来て、頑なに反抗的な...
妻と離婚して、3年が経った。 離婚後しばらく悩み抜いて出した結論の通り、妻とは数ヶ月に1度、子どもを連れて会い、ときには3人で旅行もする。6歳になった息子は、物心ついたころからそうなっていることを、事実として自然に受けとめている。...
担任クラスのS君が亡くなった。顔見知りの少年とのトラブルで刺される、という突然の事件だった。 K高校に転任早々、会う前から問題生徒だとさんざん聞かされ、私のストレスを大いに高めたが、私が前向きに面談に望んだら、心を開いて実に楽しげに話してくれた、あのSくんである(「12年ぶ...
映画『催眠』の公開と前後して、『催眠』の続編と言われる松岡氏の小説『千里眼』が出た。映画を見た後で、これは期待して読み、そして、期待は裏切られなかった。 元自衛隊の戦闘機パイロットという異色の経歴を持つカウンセラー岬美由紀が、催眠技術や臨床心理学の知識を駆使して、カルト教団...
映画『催眠』(東宝 落合正幸監督)を見た。松岡圭祐の小説『催眠』の映画化である。 原作は、多重人格障害と見られる女性の謎を軸として、臨床心理の専門家たちが活躍するサイコミステリー。血が一滴も流れないのに、実に手に汗握る展開で、臨床心理学の知見が随所に開陳され、読者が「催眠術...
1月末に修士論文を提出し、2月中旬に教育催眠学会三重大会で研究発表をして、下旬には修論の口頭試問を終えた。そのあと、本業以外で私に残された課題は、教育催眠学会山口地区のご招待を受けて、一日研修会の講師を務めることであった。...
能動的聞き方が有効なのは、いままで述べたような一対一で静かに話を聞く場面ばかりではない。私が最初の学校で経験したように、学校現場で教師は、しばしば生徒の暴力や脅しに直面せざるを得ないが、そうした場面でも「能動的聞き方」は大きな力になる、と痛感した事件がある。...
大学時代の卒論は、文芸科という怪しげな専攻ゆえ「自作の小説作品」で済んだ。だから、現在執筆中の修士論文は、私にとって、まともな論文を書く初めての体験である。 自分の考えを自由に書くのは得意だが、論文の場合、先行研究を踏まえて論を展開しなければならない。先行研究のまとめを私が...
新採の定時制で担任の生徒たちとの関係が悪化し、追い詰められていたとき、先輩の先生に勧められた本が『親業』であった。 新採校での問題は根本解決できなかったが、自律訓練法による瞑想と、KJ法による自己省察を経て、私は自他への信頼を回復することができた。そして心機一転、元気に転勤...
(1998年)7月に、北海道教育大学函館校で教育心理学会総会があり、現在の研究の一部を発表してきた。初めて参加する大規模な学会だった。今まで文献でしか知らなかった著名な先生方の実物を拝むことができ、発表に関連して何人かの新たな知り合いもできた。日本で教育心理学に携わる主だっ...