カットイメージ入門の授業
小説の授業で、読書習慣の乏しい生徒もありありとイメージを浮かべて読む楽しみを知り、同時に、小説好きな生徒もより楽しく読みを深めていける学習方法はないか。それを長年考え続けて、実践の中から熟成したアイデアが、「カットイメージ読解法」である。...
アイデアのひらめく
瞬間が 何より幸せ
アイデアが人の役に
立てば 最高に幸せ
小説の授業で、読書習慣の乏しい生徒もありありとイメージを浮かべて読む楽しみを知り、同時に、小説好きな生徒もより楽しく読みを深めていける学習方法はないか。それを長年考え続けて、実践の中から熟成したアイデアが、「カットイメージ読解法」である。...
M高校の国語科には、「小論文」という学校設定科目がある。大学などの推薦入試の小論文対策が目標だが、真のねらいは、目標を目指す過程で、論理的思考力をつけ、社会問題への視野を広げていくことにある。 4,5人の教員で持つその科目の内容を、2年間かけてほぼ固めることができた。出来上...
校内研修会は、外部の講師を呼んで刺激のある話を聞くのもいいが、一方で、現場の教員同士が互いの実践を交流し、高めあう研修こそ重要だ。しかし、型にはまった研究授業、研究協議では、今ひとつ元気が出ない。 そんなとき、吉田新一郎著『効果10倍の〈教える〉技術』(PHP新書)を読んで...
M高校の独自科目「コーピング」は、人間関係スキルのワークシートが出版され、さらに学習スキルも含めて教育関係の新聞・雑誌に取り上げられて、全国から問い合わせが増えた。 先日は、岩手県の定時制通信制高校の教員が集まる研修会に講師として呼ばれ、雪の盛岡で先生方と語り合った。不登校...
M高校で取り組んできた学校設定科目「コーピング」の開発・実践も、3年を経てひと区切りがついた。 人間関係スキルのリレーションタイムのワークシートは、早稲田の先生方との連名で、出版することができた。日々工夫を重ね、皆で実践した成果を、公にできた喜びは大きい。...
要介護で、身体障害の状態も認知症レベルも進行していく父を、どこまで家庭で介護できるのか。先が見えないまま、家族で取り組む日々だった。 しかし、昨年の3月、妻と母がインフルエンザに罹ってしまった。幸い週末で、息子の協力を得て、家事と看病と介護に明け暮れた。...
M高校は現在開校4年目だが、3年目には、開設準備から学校を立ち上げてきた校長が転任となり、新校長が赴任した。一言でいうとオープンな人柄で、校長室のドアを開け放って暖簾やのぼり旗で飾り、かわいい置物を並べて、寄っておいでと生徒を招く。始業式終業式の談話では、駄洒落を連発しなが...
授業技術を磨くためと、自分自身好きなので、お笑い番組を録画しておいてときどき見る。ピン芸人と呼ばれる一人語りのお笑いも、新しいスタイルがいろいろ出てきている。その一つが、ボードに書いた絵や文字を見せながら語る方法である。あるとき、中山功太という芸人の「対義語」というネタがお...
教員になりたてのころ、社会人の「話し方教室」に1年以上通った。さまざまな年齢や職業の人といっしょに学べ、得るところが大きかった。それを国語の授業に取り入れて、大森高校定時制の時代には、「話し方」の授業を10年以上続けた。そのときに培ったノウハウがあるので、生徒にスピーチをさ...
前回報告した通り、本校の独自科目コーピング・リレーションタイムで、昨年度、呼吸法・弛緩法・イメージ法というリラックス法の授業を実施した。アンケートなどから伺える生徒の評判は悪くないが、慣れない誘導シナリオの朗読は、先生方の負担感が大きかった。そこで今年は、その部分を吹き込ん...
私はもともと運動が苦手なたちだが、27歳でスイミングスクールに通い、カナヅチを克服して以来、水泳を生涯スポーツとして続けてきた。しかし、それも、6年前の再婚直後までで、4年前に、老いた私の両親と同居生活になってからは、仕事の多忙もあり、習慣がぱったり途絶えてしまった。...
私の父は、花輪の造花製造を生業としていた。物心ついたころから、家には紙製の花が溢れていた。我が家を覗いた女の同級生が、「わー、きれい!」と驚嘆する声を聞いて、そんなものかと思った記憶がある。 造花の製造は、材料の紙を染めるところから始まる。狭い庭に置いたブリキの台に全紙サイ...
私の父は、昭和3年生まれで昭三(しょうぞう)という。 80歳。要介護4の認定を受けて、デイケアやショートステイで介護保険を目いっぱい使い、家族ぐるみで介護する日々である。 私が3歳の息子を連れて離婚し、両親のもとに転がり込んでまもなく、父は2度目の腰の手術をした。手術自体は...
リラックス法を教えた「情動」単元のあとは、まとめの「総合」単元だが、最初の二回の授業では、私の提案でグループによる展開とした。第1時は班対抗のクイズ・ゲームで協力し合う雰囲気を作る。そうすると、第2時にはその班で「リレーションタイム」クイズに取組み、楽しみながら年間の学習内...
M高校の独自科目「コーピング」の話。前回紹介した学習スキルの「メソッドタイム」に対して、もうひとつの「リレーションタイム」では、人間関係スキルを学ぶ。開設準備の先生方と早大とで共同開発したプログラムの素案があり、それを改良し、責任を持って授業の実施につなげる、というのが私の...
M高校には、人間関係スキルを学ぶリレーションタイムと、学習スキルを学ぶメソッドタイム、二つのコーピング(対処法)という科目があり、だからこそ、私は、この学校への異動を希望したのである。 コーピング・リレーションタイムは、早大人間科学学術院臨床心理研究室の協力が得られ、教授の...
新たな勤務先は、今年開校の昼夜間定時制高校である。自ら希望した異動で、新しい学校づくりに参加する初めての体験となる。 職員は、4月1日からフル出勤し、毎日、研修会で、新しい学校の方針やしくみから、新しい科目の内容も学ぶ。そして、新入生を迎える準備などの実務もこなしていく。...